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ペ ル ー

(1)一般事情

 ペルー共和国は、南米大陸の西部に位置し、北はコロンビアおよびエクアドル、東はブラジルおよびボリビア、南はチリと、それぞれ国境を接し、西は太平洋に面した2,300キロ(1,400マイル)以上にわたる長い海岸線がある。
 ペルーは、国土を縦走するアンデス山脈の高地(山岳地帯)、その西側の海岸地帯、東側の森林地帯の3地帯に分類され、それぞれ異なった地勢と気候をもっている。
(海岸地帯)
 海岸線から中央部のアンデス山脈にさしかかるまでの地帯で、南北約2,000キロに及ぶ帯状の細長い平地となっている。
 降水量は極めて少なく、殆ど砂漠が、はげ山で夏季(11月〜4月)および冬季(5月〜10月)に分けられる。
 首都リマは、この地帯に属しており、年間平均気温は22℃程度であるが、冬季は1日中厚い雲に覆われた日が続き、太陽の出ることは稀で、高湿度の影響を受けて底冷えが厳しい。
(山岳地帯)
 海抜6,768メートルのワスカラ高峰をはじめ、5,000メートル級の高峰が連なり、一大山岳地帯を形成している。山岳の間に高原や渓谷が多数存在し、南部地方には、海抜3,850メートルの有名な湖(チチカカ湖)がある。
 気候は、しばしば豪雨をもたらす雨期(11月〜3月)と、乾燥し極めて快適な乾期(4月〜10月)に分かれる。
(森林地帯)
 アンデス山脈の東側すそ野から東部国境に至る森林地帯は、密林で覆われており、全国土の約50%を占めている。
 特に、東北部のアマゾン川上流の流域は、熱帯森林性気候で、年間を通じて高温多湿である。
 国土面積は1,285,216平方km(日本の約3.40倍)で、1993年央の人口は2,292

 

 

 

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