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は原油輸出、残りの55万4,000バレルはナフサ、ガソリンなどの製品輸出であった。

 相手国別にみると、全体の54%が米国向けで、欧州向けは(13%、オランダ領アンチル諸島向けが13%、中米カリブ向けが9%、南米向け8%、日本向けが1%、その他の地域向けが2%であった。

 非石油製品の輸出は、87年の15億1,300万ドルから19億5,500万ドルと前年比29.2%増を記録した。

 これは主として、アルミの輸出が好調で、前年実績を1億2,200万ドル上回ったのに加え、88年から新たに金の輸出が開始されたことによる。金の輸出総額は3億1,800万ドルに達した。

 一方、商品別輸入の構成(88年)をみると、機械・輸送機器が依然として最大のシェアを占めており、前年と比較して40%近くの伸びを示している。次いで化学品が約17%増、基礎製品が約27%増と、どの品目も大幅に伸びた。

 89年におけるベネズエラの最大輸入相手国は米国(輸入総額の44%)である。また、米国はベネズエラの輸出総額の49%を占める最も重要な輸出市場であり、ベネズエラにとって米国の重要性は圧倒的に高い。

 米国以外の主要貿易相手国(89年)は、日本、西独、イタリア、ブラジル、カナダ、英国、コロンビア、スペインなどである。

 ベネズエラは中南米諸国中、ブラジル、メキシコ、アルゼンチンに次ぐ4番目の対外債務国であり、約340億ドル(うち、公的対外債務約250億ドル)を抱えている。

 従来、IMFなど国際機関から借入れを避けてきたこともあり、公的部門の民間銀行に対する債務が多いことが特徴である。

 88年の債務支払い総額は47億5,700万ドルで、その内訳は元本償還分が20億2,800万ドル、利払い分が27億2,900万ドルであった。

 88年末の外貨準備高は、87年末の94億ドルから28.7億ドル減の65.3億ドルヘと激減したが、89年末は75.5億ドルと、やや好転した。

 1980〜88年におけるインフレは平均年率11.4%で推移したが、89年は約80%急騰した。

 89年7月現在の失業率は、88年の6.9%から約9.4%へと拡大した。

 






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