日本財団 図書館


 

(5)漁業事情

(A)漁業の実態

 エジプトは、アフリカ大陸の北東部に位置し、北は地中海に臨み、東は紅海に師しており、水産資源に恵まれているが、海岸線の殆どは砂漢で漁港には適していない。
 このため、漁業は発展しておらず、また、開発も遅れている。
 近年、安価な蛋白源として魚が見直され、内水面における養殖漁業が徐々に発展してきている。

037-1.gif

 漁場は、地中海および紅海の沿岸と、ナイル川を中心とする国内の河川および湖水(ナセル湖の年間漁獲高3.5万トン)などであり、淡水魚の水揚げは全体の80%近くを占めている。

(B)漁船保有状況

 88年10月現在、主機馬力20〜450PSの漁船は2,250隻で、このうち300〜400PSクラスの漁船が多い。漁船の種類としては、トロール船およびイカ船であり、魚船建造は国内造船所のみでなく、海外へも発注している。
 また、100G/T以上の鋼造漁船は、89年末現在5隻(1,790G/T)で、86年と比べ隻数では2隻減少しているが、トン数では7,053G/Tの減少であり、今後の魚業不振が懸念される。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION