(9)評価
オマーンの保有船腹量は100GT以上の鋼船で32隻、25,470GTと極めて少なく、保有量の推移もここ数年徴増にとどまっている。
オマーンは輸出総額の9割以上を石油に依存する産油国であるが、他の中東産油国に比べ埋蔵量が少なく、また、生産水準も低い。このため同国政府は石油依存型経済からの脱皮を目指し、農・漁・工業の開発に努めているが、国内市場が小さいこともあり、石油に代わる産業は育っていない状況である。
わが国はオマーンに対して小型の港湾作業船数隻の輸出実績を有しているが、同国の経済規模等からして船舶需要の活発化は見込めず、中小型船舶の輸出市場としては期待できない。