(B)海運事情と保有船主の実態
クウェートは、ペルシア湾と内陸のイラクとの物資の中継地として、アラビア諸国の中では最も古くから海運が発達している。
国土および人口の点では小国であるが、歴史的に海運国としてその発展に力を注ぎ、特にオイルショック後の船腹保有量は著しく増加し、1976年から86年までの増加率は233%にも達している。
この発展の背景としては、クウェートが国策として原油輸出における自国籍船積取比率の拡大と石油精製品輪出への積極的進出が挙げられる。
クウェート海運の中核としては、Kuwait Oil Tankers Co.(KOTC),United Arab Shipping Co.(UASC)およびArab Maritime Petroleum Transport Co.(AMPTC)の3社がある。
UASCはガルフ6ヵ国、AMPTCはアラブ石油輸出機構(OAPEC)8カ国の共同出資会社であり、両社ともクウェートに本社を置いている。
クウェートの各海運会社の保有船舶その他の内容は、次の通りである。
1.Kuwait Oil Tankers Co.,S.A.K.(KOTC)