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フィリピン

(1)一般事情

 フィリピンは、7,100有余の諸島から成り、総面積約30万平方m(日本の0.79倍の広さ)、人口は6,704万人(94年央の推定値)である。人種別にみると、マレイ系が主体で、他に中国係、スペイン系、及びこれら人種との混血、更に少数民族がいる。
 公用語はフィリピノ語(タガログ語が母体)と英語であり、国語はフィリピノ語となっている。
 宗教は、国民の83%がカトリック教徒であり、5%がイスラム教徒である。
 世銀の推定によると、1992年におけるフィリピンの困民総生産(GNP)は、1990〜92年の平均価格をベースにして算定すると、494億6,200万米ドルであり、国民1人当り770米ドルに相当する。
 1985〜92年の期間に、フィリピン国氏1人当りのGNPは、年平均実質1.9%の割合で増加したものと推定される。
 この期間(85〜92年)に、フィリピンの人口は年平均2.3%の割合で増加している。
 フィリピンの国内総生産(GDP)は、1980〜91年の期間に、年平均実質1.1%の割合で増加している。
 農業部門(林・漁業を含む)は、1990年にGDPの22.1%を寄与しており、就菓労働人口の45.5%(92年)が、この部門に従事している。
 フィリピンは、他のASEAN諸国と同様に、国民経済に占める農業部門の比重が極めて高く、また農業が先進国向けの輸出作物の生産に偏したモノカルチャー的な性格を持っている。
 輸出向け主要農作物は、ココナツ(92年生来高892万トン)、砂糖きび(同255万トン)、バナナ(同295万トン)、パイナップル(同117万トン)などである。
 主要時給作物は、米(同970万トン)、とうもろこし(同466万トン)、カサバ(150力トン)などである。
 家畜の飼育(主として、豚、水牛、山羊および鶏)および漁某も、フィリピンにとって重要である。
 農業部門のGDPは、1980〜91年の期間に年平均1.1%の割合で増加した。

 

 

 

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