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1985年に丸太の輸出が禁止されたが、加工木材製品は依然として有力な輸出商品となっている。
 1980〜93年の期間に、農業部門(林・漁業を含む)のGDPは、年平均3.2%の割合で増加した。巨大な人口を抱えるインドネシアにとって、経済的のみでなく、政治的、社会的にみても農業部門の重要性は極めて大きい。
 工業部門(鉱業、製造業、建設業および電力事業を含む)は、1993年にGDPの約39.4%(92年は約57.5%)を寄与し、就業労働人口の15.7%(92年は14.6%)がこの部門に従事している。
 1980〜93年の期間に、工業部門のGDPは、年平均6.3%の割合で増加した。
 鉱業部門は、1993年における就業労働人口の僅か0.8%(92年は0.7%)を占めているに過ぎないが、GDPへの寄与率は13.3%(92年は10.2%)と高い。
 インドネシアの主要鉱物資源は石油、天然ガス、石炭、ボーキサイト、錫、ニッケル、銅、金、銀、鉄などである。
 インドネシアは、液化天然ガス(LNG)の世界的大輸出国である。1994年の原油産出量は5億5,110万バレル、天然ガスは2兆9,416億2,200万立方フィートで、その約60%は液化天然ガスとして使用され、日本へも大量に輸出されている。1992年にインドネシアは世界第2の錫生産国となった。
 製造業は、1993年にGDPの22.3%(92年は20.7%)を寄与し、同年における就業労働人口の11.1%(92年は10.5%)が、この部門に従事している。石油精製業は別として、製造業の主要分野は、生産価格の点からみると、食料製品(全体の15.1%)、織物(12.6%)、木製品(11.2%)、タバコ(10.1%)および化学品(8.7%)である。
 1980〜93年の期間に、製造業のGDPは年平均11.8%の割合で増加した。

 

 

 

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