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って、各レーダーメーカーとも十分対策を行っている。しかし、万一のことを考えて、指示器、送受信機及び空中線間等の接続ケーブルは、無線機器相互接続ケーブルと、極力別系統にする。また、無線機器の近くを通過させないようにする必要がある。
2・3・4 電源装置
(1)設置場所の選定
電源装置は発熱するものなので、熱のこもらない場所が、むしろ空気の流通のあるところに設置した方がよい。したがって、発熱の大きな装置の近くや、熱のこもる場所、納戸の中などは避けるべきである。このためには、電源装置の発熱量がどの程度あるのかを、あらかじめ知っていると場所も考えやすい。回転形あるいは静止形のインバータは、いずれも大きさに違いはあるが、可聴音を発するので、操舵室や居住区近くには置かない方がよい。回転形では回転軸がキールラインに平行になるように装備するのがよい。
(2)サービススペース、放熱への注意
電源装置は、船内電源が不安定な場合でも、これをレーダー用の安定な電源に換えるために常時電力を消費し、熱を出している(直列安定化電源の場合)ので相当に熱いのが普通である。したがって、放熱スペースや空気の流通についての配慮が必要である。また、指定サービス・スペースも十分に取った方がよい。これは、回転形の場合は回転子などの点検のためにも是非必要である。
(3)磁気コンパスヘの影響
電源装置は回転形、静止形を問わずトランスなど鉄心を多量に使用しているので、磁気コンパスの安全距離は通常は大きい。これはケースなどに明示されている。もし、スペース等の関係で安全距離が取れないときは、電源の0N−OFFで一定値以内であれば接近も許されている。メーカーへ問い合わせること。
(4)無線機器などへの影響
電源装置の中でも、特に静止形はその出力波形によって種々の無線雑音を発生する。各メーカーは十分対策を行っているが、念のため接続ケーブルは無線機器の近くに敷設しない方がよい。

 

 

 

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