7・6 変調用の電子管と半導体
マグネトロンを使って、幅の狭いパルス波形で、しかもレーダー用として大電力の送信を行うには、マグネトロンの陽極にパルス波形による高電圧を加えて、一時に電流を流してやる必要がある。このためには、送信休止時間中に電気回路の中へ電力を蓄えておいて、それを一時に放出する方法をとるのが普通であって、パルス変調回路には、このエネルギー放出のきっかけを作るスイッチ的な役割を果たすための電子管が使用されている。このための電子管として真空管(真空管を使ったパルス変調回路はハードチューブパルサと呼ばれる。)が使用されることもあるが、一般にはサイラトロンと呼ばれる放電管が便用され、また、最近ではそれを半導体化したサイリスタが使用されている。