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また、場合によっては一つおきの電極を結ぶ均圧環を付ける。

 電子は陰極から全方向に均一に放出されるが、それが磁界によって曲げられながら陽極の近くにくる。陽極の各空洞に共振が生じると、各空洞の入口のところには、共振周波数で振動をする図7・4に点線で示したような高周波電界ができているので、ある電子はそこで加速され、ある電子は逆に減速をされる。こうして、一部の電子が陰極の近くにもどったり、陽極に吸収されたりしながら、加速された電子が減速された電子に追い付いてくるので電子が固まっていく傾向を生じ、もし、電界と磁界の強さが適当なら結果的には図7・4に影で示したような形に集った電子束が、高周波電界の振動に同期して矢印の方向に回転をするようになる。このような電子束の回転は、各空洞共振器に振動エネルギを供給し、いつまでも振動が持続することになる。このようなマイクロ波の振動は、図7・3に示すように、一つの空洞共振器から出力用のループによって外に取り出される。

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 代表的なマグネトロン2J 42Aの特性は次のようなものである。

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