比較的低い周波数の信号を発振させたり、受信したりするときによく使用され
る共振回路(同調回路)は図3・14に示すようなインダクタンスLのコイルとキャ
パシタンスCのコンデンサを並列に接続した回路である。このような回路の共
振(同調)周波数fは f = 1/(2π√(LC))であり、これは集中定数回路である。
マイクロ波の領域になると、このような共振回路にも分布定数回路が使用され、
例えば平行線路を使ったものであれば共振周波数の波長LCの1/2の長さに平行
線を短絡したものがある。しかし、このような平行線共振器はマイクロ波の領
域では、そこから電波が空中に放射されるため放射損失などによって、必ずし
も効率のよい(Qの高い)共振器とはならない。図3・14共振回路平行線の代わ
りに、同軸線路の断面部を長さλ/2で