同軸ケーブルでは、図3・2の(a)に示すように中心導体と外部導体との間にマイクロ波を給電する。こうすると電波は同軸ケーブルの外に漏れることなく(マイクロ波は、表皮効果といって、導体の表面付近を流れ、中にはほとんど侵入しない)伝搬をするが、その様子は図3・2の(b)と(c)に示すとおりである。すなわち、電波はその波長をλとすると、その両導体の間の電圧分布は、図3・2の(b)に示すように、長さ方向に変化をしながら伝わって行き、また、両導体とその間隙の電界の模様は、図3・2の(c)の上のとおりとなる。この場合、導体上の電位はその周波数に応じて変化をするが、電位が変化するということは導体の中の電荷が移動していることであり、導体に電流が流れることになる。こうして電流が流れると、その電流によって中心導体の周囲には磁界が発生する。