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同一方法で、添加電流を補極電流に対し正極性・負極性の場合を行い1図2・22のような無火花帯曲線を得る。
同曲線で無火花帯の中心点より過・不足補極電流IPを求める。IPにより、補極の強さをその値に相当するだけ調整すればよいが、一般には補極のギャップを調整して,補極の強さを適正に調整する。補極が強すぎる場合は、補極に分流抵抗を接続して調整する場合もある。
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補極ギャップの調整値は実績値をもとにして作った次のような実験式を使うのが簡便である。
 

 
上式のIp/Iの前の符号はIPが和の方向のときは上段、差の方向のときは下段の符号を使
う。△δが−のときは補極ギャップを減少させ、+のときはギャップを増加する。
(b)ブラシの電圧降下測定による調整方法
負荷運転中図2・23(a)のような方法で、整流子とブラシ間の電圧分布を測定する。
整流子に当てる導体は、整流子を損傷しないような、たとえばカーボンのとがったもの、鉛筆などを利用するとよい。この電圧分布を曲線に描く図2・23(b)において、曲線aが理想的であり、曲線bは不足整流で補極弱すぎ、曲線cは過度整流で、補極強すぎと判定できる。
 

図2・23 ブラシ電圧降下の測定(a)と電圧降下曲線(b)

(4)整流試験
整流調整が終って、温度試験直後又は直流機があたたまっている状態で、とくに指定がなければ、ブラシの位置を変えることなく、定格出力のとき定格電圧・定格電流になるような界磁電流を流し、無負荷から定格電流の150%まで増加しても有害な火花を発生しないことを確かめる。

 

 

 

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