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イルの電流許容量と磁気飽和現象によって、界磁束の増大には自ら限度があるので、一般には幅広い速度制御は行われない。
(c)電圧制御(図8・9)
電機子端子にかかる電圧を変えて回転速度を調節する方法で、電圧調節可能な電源としては、発動発電機かサイリスタ整流装置の何れかが用いられる。前者の電動発電機による方法はワードレオナード方式といい、旧来から高性能の速度制御を要請される荷役機械や甲板機械類の駆動用に採用されていた。後者のサイリスタ整流装置による方法は静止レオナード方式又はサイリスタレオナード方式と呼ばれ、前者の回転機による方法よりもさらに高性能、高効率の運転が得られるほか、損耗部分が少なくなる等有利な点が多い。

図8・9 ワードレオナード方式の基本結線

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2・8・5 可逆運転サイリスタレオナード装置の結線方式
可逆運転を要する直流電動機の速度制御用としてサイリスタレオナード方式が採用される場合、その装置には種々の主回路結線方式があるので、その電動機に要請される運転性能や逆転の迅速さ及び経済性などを考慮し、最も適した結線方式のものを選ぶことが望ましい。可逆運転用のサイリスタレオナード装置の主回路結線方式として代表的な基本形を次に示す。
(1)十字結線方式
サイリスタ整流器は正転用と逆転用にそれぞれ一組、都合二組を備え、それぞれは変圧器2次側の別々の巻線に接続される。電動機の逆転操縦の際、電機子電流が正方向から負方向に円滑に変換できるようにするため、逆転用サイリスタを正転用

 

 

 

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