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蓄電池は充電の終期において水の電解作用が始まり、陰極には水素ガスが、一方陽極には酸素ガスが発生する。この発生ガスを放出するための通気孔を兼ねた液口栓を備えた電液槽構造のものをベント形蓄電池と称し、通気孔を持たない密閉構造のものをシール形蓄電池と称している。シール形の代表的な構造は触媒体を備えたもので、特殊媒体により発生ガスを水に戻す作用を有している。
なお、シール形の中にはコロイド蓄電池と称したものがあるが、これを電波コロイド(糊)状にしたもので、横に倒しても電液が流出せず、充電時に危険ガスを外部に排出しにい特長をもっている。
2・6・4 蓄電池の化学式
(1)鉛蓄電池
負極(−)に鉛(Pb)正極(+)に酸化鉛(PbO2)、電液に稀硫酸(H2SO4)を用いている。

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普通正常の電圧は1個で2〔V〕が標準である。
(2)アルカリ蓄電池
鉄(Fe)、ニッケル(Ni)系のものとカドミューム(Cd)、ニッケル(Ni)系の2種類がある。
( ヒFe−Ni系(エンジン電池)
負極(−)に鉄(Fe)、正極(+)に水酸化ニッケル〔Ni(OH)3〕、電波にカセイカリ溶液(KOH)を用いている。

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(◆ヒCd−Ni系(ユングナ電池)
正極と電液は前者と同じで負極はカドミューム(Cd)を用いている。

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