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(1)回転磁界の回転速度(同期速度)
回転磁界は2・1で述べたように発生するのでその回転速度は次の式で示される。

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上式から分るように、磁極数が定まれば回転速度と周波数とは常に比例関係にあるところから、この状態を同期といい、この場合の速度を同期速度という。
(2)回転子の回転速度・すべり・トルク
もしも、回転子の回転速度と固定子の回転磁界の同期速度と一致していれば、回転子の導体は少しも磁束を切られないから、その回路には電流が流れない。そのために
トルクT=KφI2〔N−m〕のトルク式からわかるように
K:定数
φ:毎極の磁束数
I2:二次電流(回転子電流)
トルクが発生するためには負荷に応じて回転速度が図4・8のように減少すればトルクが増加する。図4・9はこの状態を示している。

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図4・8

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図4・9

図4・8において同期速度(Ns)と全負荷回転速度(N)との差に対する同期速度との比をすべり(スリップ)といい、百分率で表す。
次式はこれを示す。

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上式からわかるように、すべりS=1のと

 

 

 

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