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マストの下部は丈夫な構造のデリックポストで、その根元にブームを複数本用意する。ブームの仰角を変えるための綱をトッピングリフトと称し、ブームを振り回す索を捜索(ガイテークル)といい、副捜索(図には無い。)とともにブームのゆれを防ぐ。
次には荷役用テークルをブームのフックにかけ、荷物のつり上げ又はつり下げ用荷役綱カーゴフォールを前記のテークルを介して、ウインチの巻胴に巻きつける。そしてウインチを操作して荷役する方法である。
最近では荷役効率を上げるためコンテナを使用したコンテナ専用船もできている。また、デリックブームを使用せず、クレーン式のウインチを設けたものもある。動力としては電動機を使用する場合と油圧ポンプを使用する場合とがある。

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図16 ボラード

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図17 フェアリーダ

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図18 振り回し荷役略図

2・9・6 防火構造及び消防設備
船内における火災は、生命財産に対し最も危険なものの一つでる。船舶防火構造規則は、万一火災が発生しても延焼を最小限に食い止めるために、船舶を構造の面から、規制しているものである。即ち、?国航海に従事する旅客船の防火構造、?国際航海に従事しない旅客船の防火構造、?総トン数500トン以上の貨物船の防火構造、?総トン数500トン以上のタンカーの防火構造、?貨物フェリー等の防火構造、?防火措置のように6段階に分けて、それぞれ構造面、設備面等について規定している。
また、船舶消防設備規則は、積極的に火災を発見し、消火するために必要な設備についての規定である。
火災の発見のために火災探知装置を設け、消火のために射水消火装置(消火ポンプ)をはじめ、

 

 

 

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