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受信性能指数(G/T)
G/Tの概念衛星通信における受信システムの性能の良否を示す指数としてG/Tが用いられる。微弱な受信信号を増幅するためには、利得Gが大きい必要があるが同時に受信システム全体の雑音をできるだけ低く抑える必要がある。利得Gについては既に述べたとおり開口径Dを大きくすればするほど大きなGを得ることができる。表で述べるように標準A船舶地球局ではG/T=−4dBKが定められている。
次に、雑音については大別して二つの要素がある。一つは、受信機の発生する内部雑音であり、他の一つはアンテナが拾う雑音である。

 

実効放射電力(e.i.r.p.)
衛星から、どのぐらいのエネルギーが地球に向けて放出されるかを示す数値として、実効放射電力(e.i,r.p.=effective isotropic radiated power)が用いられる。e.i.r.p.は式(4.2)の中のPTGTすなわち
e.i.r.p.=(アンテナ利得)×(送信機出力) (4.11)
であり、通常送信機出力1Wを0dBにとり、dBWの単位で用いられる。例えばG=20dB、PT=50Wならばe.i.r.p.=37dBWとなる。同じ送信機出力でもアンテナをグローバルビームからスポットビームに代えて利得を大きくすることにより、高いe.i.r.p.を得ることができる。

 

 

 

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