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 以上(1)〜(3)の点検が終了したら、新品・補修の有無にかかわらず、全て記録しておき、いかだの格納袋ポケット等に収納するものは整理して収め、その他の索はいかだ格納袋と共に包んでおくとよい。

2−5 艤装品の点検

 艤装品、艤装品収舳袋の形状、構造、いかだへの取り付け方法等は、各社製品により異なるので、メーカーの「整備規程」に基づき行うこと。

(1)外観点検

 内容物を袋から取出す際は、ガス充気装置、コンテナー等による圧損を特に注意して調べ記録しておき、再収納時の参考にする。
 収納袋のいかだへの取付部(つなぎひも、金具等)、袋布地、縫合部、ファスナー、釦等を点検し、変質、裂け、切れ・こすれ・ほつれ・発錆、腐蝕などの有無を確かめ記録する。

(b)表示

 収納袋の表面に記録されている内容物の品目・数量等、表示の汚損・退色による不鮮明な箇所をチェックし、以降手当の要否を砿認する。

(2)艤装品の点検

(a)外観点検

 各艤装品の外観を点検し、変形、損傷品は、ごく軽微なものだけは手直し修理してもよいが、原則として交換する。欠品は直に補充する

(b)機能点検

(イ)ナイフ、天幕支柱、かい等の金口部分は発錆があれば除去し、防錆措置を講じる。また同部品の両端部に損傷防止のための緩衝包装を講じてある場合は、包装状態の適否を確認する。

(ロ)組立、連結して使用するものは、かならず組立、連結して変形による嵌合不良のないことを確かめること。

(ハ)水密包装のものは、水密性を確認し、容器に変形、破損、水密不良があった場合は、その内容物の良否を点検する。

(ニ)火工品、食糧等の有効期限のあるものは、有効期限が次回の検査日以前に切れないことを確認する。

(ホ)修理用具の補修ゴム糊は、点検ごとに新換えすること

(ヘ)水密電気灯の電球(含む予備品)、電池は通電して点灯することを確認する。乾電池は原則しとして整備の都度新換えする。

(ト)標識灯・室内灯用海水電池は、メーカーが指定する整備方法に基づき、外観点検・機能計測(無負荷電圧・絶縁抵抗)を行い良否を確かめる。計測に用いる計器の扱い方および計測の行い方は極めて専門的であり、取扱い方の適否が即く機能合否に影響するので、慎重に行わなければならない。正しい計測の方法を末尾に記す。
 乾電池を使用しているいかだの機能確認は、点灯確認のみで良い。電池の有効期限は何れも5年である。
 海水電池と電球の組合せには合・不合がある。また電球を交換する場合は、レンズ体の水密上

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