
|
3.10海面水温の長期変動
海面水温の変動特性は、海上気温(3.9節)と良く似ている。高緯度ほど水温は低く、A海域で1901〜1932年の平均が約8度、B海域で5度、C海域で9度である。特にべ一リング海のB海域がこれらの中で最も水温が低い(図3.1O.1)。中緯度では水温が上がり、DとE海域で平均24度、F海域では22度である(図3.1O.2)。赤道海域(G,H)が最も水温が高く平均的に約27〜28度である(図3.10.3)。
月平均水温の季節変動幅は気温と同じで高緯度で大きく、低緯度で小さい。
年平均水温の経年変化をみると、数年〜1O年程度の周期で変化しているが、統計値の信頼度の点から明確なことは分からない。
季節平均値、年平均値が平年から大きく変化している海域は、データ数が少ないことによるので、B,D,E海域を除いて、海面水温の長期変化傾向を調べると、高緯度のA,C海域では年間0.04〜0.11度の水温上昇、中緯度のF海域は年間0.01度の水温下降、赤道域(G,H)は年間約0.02度の上昇を示す。
なお、海域Hの水温はエルニーニョの指標となる重要なデータである。1901〜1932年の間では、1915年、1918〜1920年、1923〜1924年に水温の上昇がみられ、エルニーニョ現象と関連している可能性がある。さらにデータを充実させて解析することが重要である。
前ページ 目次へ 次ページ
|

|