（2）内航フィーダーバースの整備

京浜港における内航フィーダー網の拠点として、内貿・外貿コンテナを併せて取り扱う面で機能強化を図った内航フィーダーバースの整備が望まれる。特に求められる機能としては、内貿コンテナのユニット化（5フィートコンテナの40フィートコンテナヘの併せ積み）と冷凍コンテナの受け入れ、検疫・燻蒸機能などである。

又、この内航フィーダー網の地方拠点に位置付けられる地方港においても、このサービスのスムーズな運営を可能にするため、内貿・外貿コンテナを併せて取り扱える内航フィーダーバースの整備が望まれる。地方港での内航フィーダーバースの整備にあたっては、既存施設を活用しつつ、機能面での強化を図りながら進めることが実現性を高めるためにも効果的であろう。

（3）地方港における複合機能ターミナルの整備

内航フィーダー輸送を促進させることを目的に、内航フィーダーバースと一体的な運用を前提とした、内貿・外貿コンテナのモード切り換え、検疫・燻蒸などの機能を持った、複合夕一ミナルの整備が望まれる。特に、増大する輸入コンテナ貨物をスムーズに国内輸送網に載せる機能や、保税制度を効果的に活用した流通加工や検品機能は、地方港における外貿コンテナ貨物の拡大に、有効に機能するものと思われる。なお、FAZの整備が予定されている港では、これらの機能をFAZの中に盛り込むことも考えられよう。

（4）内航フィーダー網整備の有用性

以上、内航フィーダー網の整備は京浜港と地方港を結ぶ貨物輸送のために、極めて有用なサービス網であり、京浜港への国際コンテナの集結にも大きく貢献することが期待できる。

又、国民経済的にみても、内航フィーダー網の整備は陸上輸送から海上輸送へのモーダルシフトを促進させ、エネルギー消費の節約、排気ガスの減少による環境保全、道路混雑の解消による輸送効率の向上、労働力減少に伴うトラックドライバーの減少への対応など、限りないメリットが期待でき、四方を海に囲まれた我が国の幹線輸送として、理想的な輸送手段となろう。

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