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8−4−2 内航コンテナフィーダーバースの整備
地方港では、港湾の活性化を目指し、外貿コンテナターミナルの整備が積極的に行われている。しかしながら、外貿コンテナ貨物の増大を図るには、超大型コンテナ船の増大に対応して、我が国主要港との海上輸送網を整備することも望まれている。
そのための施設として、前記複合機能ターミナルと密接な連携の下で機能する内航コンテナフィーダーバースの整備が考えられよう。この場合、内航コンテナフィーダーバースは、対象港(外貿コンテナターミナルが整備されていない港への寄港も有りうる)、大震災対策などを考慮すると、在来バースを中心に整備することが望ましい。しかしながら、外貿コンテナターミナルの利用度が低い港では、そこでの内航フィーダーコンテナの取り扱いも検討に値しよう。
(1)内航コンテナフィーダーバースの整備
(a)内航コンテナフィーダーバースの立地
内航コンテナフィーダーバースは、前記複合機能ターミナルと有機的に結合し、外貿コンテナの積み替えをスムーズに行うために、外貿コンテナターミナルのある港の場合にはこれに近接し、鉄道輸送やトラック輸送に対する利便性がある場所への立地が望ましい。
(b)荷役方式
コンテナ船を在来バースに着岸させるには、荷役方法をどのようにするかが重要である。モービルクレーンなどを利用した荷役方式も考えられるが、作業の安全性、荷役スピードを考えると、9−1フィーダー船の検討でも後述するように、船舶に艤装するクレーンによる方式が適当であろう。陸上の荷役作業は、取り扱い量に応じて、ストラドルキャリア方式やトランステナー方式が考えられよう。又、内貿コンテナは5トンコンテナに統一し、これを40フィートフラットラックコンテナに3個収納して、一括して荷役する方式が、本船の荷役作業短縮のために効果的であろう。
(C)設備
船舶の夜間入港や夜間荷役作業を容易にするため、照明設備を備えることや、冷凍コンテナ用の電源については、北米の内陸輸送で利用されている可搬式発電機の活用が、利便性を高めるために効果的であろう。

 

 

 

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