第2章 世界の主要造船事業者の供給力の推計 1. 現在の供給力の検証 (1) パラメータを設定する際の基礎データの設定供給力モデルのパラメータを決定する際の基礎データは、各造船所の最近3年間の生産量、労働者数、労働時間を用い、次のように設定する。 ・ 労働投入量については、各造船所の労働者数と労働時間が大きく変化していないことから、最近3年間の労働投入量(労働者数×労働時間)の最大値とする。 ・ 労働生産性(生産量/労働投入量)については、各造船所の労働者数、労働時間が大きく変化していないことから、最近3年間の労働生産性のうち、一番高いものを用いる。 ・ 生産量については、造船所が保有する労働力と造船所の労働生産性の積を用いる。 このデータを用いて回帰を行い、モデル式のパラメータを決定する。 (2) 日本の供給力 1) モデル式の推計 コブダグラス関数のパラメータを推計すると以下のようになる。 Y=ALαKβ Y:供給力(CGT) L:労働投入量(人・時間) K:ドック面積(?) A、α、β:パラメータ 図表2−1 パラメータ推計結果 ※R2(決定係数):回帰方程式において、被説明変数(ここでは、生産量Y)の変動のうち、回帰方程式、すなわち説明変数(ここでは、労働投入量L、ドック面積K)によって説明される部分の割合を示す。値は、説明される部分の割合が多いほど1に近い値をとる。 ※t値:説明変数が被説明変数に影響を与えているかどうかをみる指標。 前ページ 目次へ 次ページ
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