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2) 一般的な生産関数
? コブ・ダグラス生産関数
一般に、産出量をY、資本をK、労働をLとした場合に、Y=ALαKβ(ただしA、α、βはすべて正の常数)で示される生産関数をコブ・ダグラス生産関数という。ここでAは生産技術を表す変数となる。
・ 実証分析ではその操作性が優れているためしばしば使用されている。
・ α、βは弾力性を表すパラメータにもなっている。たとえば労働を1%増加したとき、生産はα%増加する。
・ 代替弾力性が一定である。
※代替弾力性:複数個の生産要素を含む生産関数において、一定の生産量を得るために、ある生産要素を他の生産要素によって代替することの容易さを示す。たとえば労働・資本間の代替弾力性は資本・労働比率の変化を労働の資本に対する限界代替率の変化率で割った値となる。
※限界代替率:一定の生産水準を保つために財Xの数量の1単位の増加を相殺するように断念しなければならない財Yの数量。

 

? CES生産関数
産出量をY、資本をK、労働をLとした場合に、

006-1.gif

で示される生産関数。
但し、δ、ρ、μ:パラメータ
・ 資本と労働の代替弾力性が一定である。
・ 一般的な性質を持っているが、その推定はコブ・ダグラス生産関数の場合のように簡単には行えず、直接推定するには線形回帰分析の手法が利用できない。

 

? トランスログ生産関数
産出量をY、資本をK、労働をLとした場合に、

006-2.gif

で示される生産関数。

 

 

 

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