日本財団 図書館


 

4.2.5.3 研究論文の調査
機関分析システムに関する学会発表レベルの研究論文の調査を行った。研究論文の概要はAppendix−4に示す。
各研究論文より以下の分類について「分析対象」「計測箇所」「主なセンサ、測定法等」をまとめた。
?ピストン・シリンダライナ摺動部の状態把握分析関係(表4−2−5−3−1)
?燃焼状態の把握分析関係(表4−2−5−3−2)
?排気弁ブローハイの状態把握分析関係(表4−2−5−3−3)
?燃焼部品の状態把握分析関係(表4−2−5−3−4)
?クランク軸等回転部分構成部品の状態把握分析関係(表4−2−5−3−5)
?シリンダヘッド上部動弁装置の状態把握分析関係(表4−2−5−3−6)
?その他の機関状態把握分析関係(表4−2−5−3−7)
なお、表は主にセンサを含むハードを主体にまとめたが、機関分析システムには、これらセンサからの情報を処理し、故障を診断・予知するための手法である「フォールトディクショナリ法」「インバースマトリクス法」「人工知能技術(エキスパートシステム、ファジシステム等)」等の利用が必要である。
*用語説明
「フォールトディクショナリ法(Fault dictionary method)」
種々の計測値および計算値を基準と比較して判定し、そのバターンと故障原因を記述した辞書を準備しておき、比較判定する診断方法
「インバースマトリクス法(Inverse matrix method)」
ある故障パターンを連続的な原因部分空間に対応させつつ、最小距離分類を行う診断方法であり、故障の程度も診断できることを特徴としている。
「エキスパートシステム(Expert system)」
専門家のもつ経験、知識をコンピュータに移植し、それに基づいて現象を推論し、問題解決や、アドバイスを行うシステムである。
「ファジシステム(Fuzzy system)」
良いか悪いかというような二値的な表現のみでは記述しにくい、あいまいな経験や勘に基づいたベテランの知識をうまく利用する知識情報処理技術を用いたシステム。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION