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ハ)機能
・内航船用において、診断ソフトでは「単に診断テーブルの条件設定で行っているもの」、「エキスパートシステム、ファジシステム等の推論技術を利用しているもの」、センサでは「振動センサ、オイルミストセンサ、主軸受温度センサ」を利用しているものがある。
・内航船用で予知機能があると思われるものは1社である。
?現状の開発・販売されている機関分析システムの問題点
診断機能および予知機能を備えた機関分析システムはまだまだ研究段階といえ、以下のような問題点があり、内航船に普及するためには改良を必要とする状況にある。
・センサ、アンプが高価であり、システムが高価となっているので、低価格化の開発が必要と思われる
・センサの信頼性、耐久性が低く、これらの向上および代替センサ、システムの開発が必要と思われる
・内航船の小さいエンジンはセンサの取り付が灘しく工夫が必要。
・シリンダライナへの温度センサ取り付け等のように、センサを部品に取付加工をするとエンジンの本体のコストアップとなる。また強度上問題となることもある。
・信頼度の高い診断を行うには特殊センサが必要となるがコスト高となる。このため低価格化を考えた場合「従来の圧力・温度センサの充実、十分な利用」、「エキスパートシステム、ファジシステム」等の推論ソフトの充実が必要となると思われる。
・信頼度の高い診断を行うには故障事例等に関する、多くのデータベース蓄積が必要である。
現状はまだまだ事例が蓄積されていないと思われる。
・内航船用で「燃焼状態の把握分析、ピストン・シリンダライナ摺動部の状態把握分析、クランク軸等回転部分構成部品の状態把握分析、排気弁プローバイの状態把握分析」等の診断技術を実際に行っている実用的なシステムはないと判断される。

 

 

 

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