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4.次世代バスのあり方についての検討

「1.」〜「3.」までの検討結果を踏まえ、次世代のバスおよびバスシステム(バスを利用する際の種々のシステム。例えばパーク・アンドライドや、路草間通信システム等を含む)のあり方について検討する。

 

4.1次世代バスの基本コンセプトの検討

将来(2000〜2010年頃)の路線バス事業を取り巻く社会環境変化は、利用者の高齢化、地域の過疎化、交通環境問題等が挙げられる。これらの環境変化に対応するための基本コンセプトとしては、(1)人にやさしいバスや低公害バスヘの転換、(2)利用者ニーズヘの柔軟な対応(運行形態の改善等)、(3)バスの走行条件の改善(定時制の確保等)などが挙げられる。

 

(1)人にやさしいバスや低公害バスヘの転換
バスの乗降機能向上のための低床バスに関する仕様については、2.2.3節(1)で述べたように、第一次、第二次アンケートにより、バス事業者のニーズを調査した。その結果、第二次アンケートで提示した仕様(案)に対して種々の意見が寄せられた。これらを参考にしつつ、バス事業者およびバスメーカは、コストパフォーマンスのよい仕様を検討して行くことが重要である。
更に、バス事業者の経営が厳しくなってきていることから、行政側としては、これらバスの導入促進を図るための各種施策(補助金等)を検討することが重要である。
将来的には低床化だけでなく、視覚・聴覚の障害者等にとっても利用しやすい機能を装備するバスを開発することも重要と考えられる。
また、低公害バスについても、実用化に向けて詳細に検討することが重要である。例えば次のような低公害バスが挙げられる。
(例)・電動モータとディーゼルエンジンのハイブリッド型式(欧米での活発な研究例あり。低床化と低公害化を同時に実現できる)
・圧縮天然ガス(CNG)バス、メタノールバス等

 

 

 

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