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1.3 船舶の高齢者・障害者への対応状況

(1)船舶のノーマライゼーションの動向
高齢者、障害者、幼児連れの人などが安心して船旅を満喫できる種々の設備(ノーマライゼーションの設備)を備えた船舶は、表1.3−1に示すように、カーフェリー等での就航例がある。

 

表1.3−1 既存船のノーマライゼーションの設備

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(社)日本中型造船工業会では、ノーマライゼーションの設備を備えた船舶のあり方について検討し、図1.3−1、表1.3−2のようなモデル船を紹介している。これは、船舶特有の配置上の制限等の問題から、「公共交通ターミナルにおける身体障害者用施設設備ガイドライン」(運輸省、昭和58年3月)で提案されている鉄道の小規模駅舎程度の設備を設けるものである。モデル船では、高齢者、身体障害者だけでなく、人は何時交通弱者になるかわからないこと(荷物、幼児連れ、妊婦等)を考慮し、船内において安全、快適に船旅が過ごせるように各種設備を設けるとともに、旅客スペースは階段の上り下りのない一層構造として、交通弱者が自由に船内を移動できるようにするものである。
このようなモデル船の仕様に沿った船舶が、今後も多く就航することが予想される。

 

 

 

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