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3. 薬の正しい飲み方 
 (1)指示書にしたがって服用する 
 1. 食前・食間・食後の意味 
いつ薬を飲めばいいか、それぞれ指示があるが、意外に間違いやすいのが「食間」で、食事をしながらだと思い込んでいる人がいる。 
正しい時間は、次の通りである。 
食前  食事の30分〜1時間前 
食後  食事の後30分以内 
食間  食後2〜3時間の空腹時 
就寝前  寝る直前 
これは、1日3回の食事を規則正しい時間にとっていることが前提で、朝食はとらない習慣だったり、忙しくて食事をとりそこねた場合でも、通常の食事の時間帯を基準にして、薬を飲むことである。 
2. 薬のはたらきによる服用時間 
多くの場合、1日3回食後に服用するよう指示されているが、これは胃に食物が入っていれば薬の刺激をやわらげたり、食後に飲む習慣がつけば忘れることがないとか、飲む間隔が適当になる、などの理由があるからである。しかし、食後に飲んだのでは効果がない薬もある。たとえば、胃の粘膜を保護する抗潰瘍剤などは、胃の中の食物が多いと効果が発揮されない。この種の薬は「食間」等の服用が指示される。また、消化を助ける健胃剤の中には、食前に飲まないと効果がないものがあるので、指示は、「食前」の服用となる。 
(2)知っておきたい薬の飲みかた 
 1. 本当にお茶で飲んではいけない? 
「薬をお茶で飲んではいけない」とよくいわれるが、これは薬の中でも鉄剤のときで、成分中の鉄分がお茶のタンニンと反応して、吸収されなくて効果がなくなるという理由である。しかし、最近の研究によると、鉄剤を緑茶で飲んでも薬の効果はほとんど失われないことが判明したから、これは俗信といえそうである。 
2. 抗生物質は牛乳やジュースに用心 
抗生物質はデリケートな薬で、テトラサイクリン系の抗生物質はカルシウム、マグネシウム、鉄分などで吸収されにくくなるので、それらを含む薬剤と一緒に服用しない。牛乳にはカルシウムが豊富なので、やはりテトラサイクリンと一緒に飲んではいけない。また、よく使われるペニシリンやエリスロマイシン系の抗生物質は、酸性のジュースと一緒に飲むと分解されるので、避けたい。 
3. アルコールは薬の作用を強める 
アルコールは、降圧剤、抗ヒスタミン剤、精神安定剤、糖尿病の薬などの作用を増強する。それらの薬はビールやお酒と一緒に飲まなくても、胃の中にアルコールが入っている状態での服用は避けたい。 
4. 噛み砕くと効かない薬 
消炎酵素剤や便秘薬などで、胃ではなく小腸に入ってから溶けるようにコーチングしてある薬がある。これを噛み砕いて飲むと、胃の中で溶けて胃壁を刺激したり、分解されて効果がなくなったりするので、薬は噛まずに飲むことである。 
5. オブラートに包まないほうがよい薬 
最近はカプセルや糖衣錠などがふえて、ずいぶん薬が飲みやすくなった。苦い粉薬はオブラートに包んで飲むといい。しかし、なかにはオブラートで包んではせっかくの効き目が十分発揮されない薬もある。苦みのある健胃剤がそれで、中に含まれている生薬の苦みの刺激によって、反射的に胃液の分泌を促して効くからである。 
6. 薬の保管は慎重に薬は高温、高湿度、日光などで変質するので、なるべく涼しく、乾燥した部屋で、直射日光が当たらない場所に保管する。冷凍庫に保管すると取り出したときに水滴が付着し、湿気を吸って変質したりするので、冷凍庫に保管するのは避けたい。ほかに避けたい場所としては、日光が入る窓ぎは、湿度や温度の高い台所や洗面所などである。また、光が当たると変質しやすい目薬などは、濃い色の袋に入っているので、必ずその袋にしまっておく。薬は必ず決まった場所に保管しよう。 
  
  
  
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