
挨拶
フィリピン国上院議長 ネフタリ・A・ゴンサレス 本日は、大統領閣下、各国国会議員の皆様、人口と開発に関するアジア議員フォーラムのメンバーの皆様、ご参集の皆様の前でご挨拶でき、光栄に存じます。第12回人口と開発に関するアジア国会議員代表者会議の冒頭に、皆様のフィリピン訪問を上院を代表いたしまして、歓迎申し上げたいと思います。 今回の代表者会議は、財団法人アジア人口・開発協会(APDA)とフィリピン人口・開発立法者委員会(PLCPD)の共催で、私たち上院も後援しています。今回、およそ50名の国会議員の皆様がここに集い、また、国外、国内のNGOの皆様、そしてメディアの方々にもご参列いただいております。 ここに参加された皆様の国益はそれぞれに異なるかもしれませんし、政治的心情、またイデオロギーも異なるかもしれません。しかし、私どもの地域、そして、それぞれの国が存続していくうえで、人口のコントロールが非常に大切であるということについては一致した認識を持っております。 今回の会議のテーマは、「21世紀の女性−平和と繁栄の戦略一」です。さらに、今回の会議では、食料安全保障の問題も討議されます。世界の食料安全保障という観点から見ても、食料と人口の問題はアジア太平洋地域にとって重要な課題です。そして、世界中が平和と繁栄を求めるうえで、アジアが果たす役割は非常に大きいものと思われます。 現在の世界の人口は1995年末の数字で56億人で、21世紀に入るまでには60億人に達すると予測されています。また、国連推計によると、2025年の世界人口は、76〜90億人であり、世界人口のコントロールが確実に実行されれば、約80億人ぐらいで留まるであろうと予測されています。 アジア地域には、世界人口の60%が集中し、世界で最も人口の多い国々の4分の3が位置しています。いかに人口抑制を図るかということはアジア各国にとって深刻な問題です。人口増加にともなって生じる住宅、教育、医療、環境保護、合理的な土地の利用、農業生産性、そして、雇用の二ーズを満たす、といった様々な社会的課題を私たちアジア各国は解決していかなければならないのです。 この30年間、地球規模の議員活動としては列国議会同盟(IPU)、地域的な組織として、たとえば「人口と開発に関するアジア議員フォーラム(AFPPD)」、それからこの会議を組織しました(財)アジア人口・開発協会などの皆様が努力をしてきました。さらに国内においては、フィリピンの立法者委員会などの様々な組織が幾
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