（3）既存船に対する新基準の適用

日本郵船 田中康夫

（主旨）海難事故の事例により十分検討をつくした上で新基準を定めることは安全運航の面から有意義であるが、新しく作られた基準を既存船に適用する場合は、技術的、経済的に種々問題がある場合が多く、広範囲にわたり慎重な検討を行った上で判断すべきと思う。

（問題点を整理すると）

（1）新基準が物理的に既存船に適用可能であること

（2）既存船の弱点と考えられるところに対して新基準による対策が合理的かつ十分有効であること

（3）新基準の適用により新たな問題が発生しないこと

（4）新基準の適用により船主経済又はマーケットに対して大きな影響を与え、その結果、経済活動全般に大きな影響を与えることのないこと

（5）他の既存Ruleとの整合性を確保すること

（6）検討の過程で関係者への十分な情報開示が必要

（7）新基準の主旨について関係者に対して十分徹底すること

写真9 パネル討論会（パネラー）

前ページ　　　目次へ　　　次ページ