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2. 実船試験の指針

 

2.1 自動計測・解析システム

最近の計測機器の進歩を活用し、船体運動、波浪(波高)、荷重、応力等の長期多点同時計測を自動で行い、応答、統計値等の解析を船上で行う計測・解析システムを開発した。
以下、実船計測の第1船であるShip Aに対する仕様に基づき概要を述べる。
(1)本装置は船体に取付けられた各種信号をヒストグラムレコーダに収録する長期計測と、正規化後AD変換器を介しメモリに取り込む短期計測との2系統に分けデータを収録する。
(2)計測開始は設定したプランに従いインターバル24時間で動作する全自動計測モードと、キーボードより収録開始等の動作をする手動計測モードの2種類を設定する。
(3)長期計測ではヒストグラムレコーダ(24ch)のレインフロー法(一次元)でカウントした値を収録コンピュータにRS−232Cのインタフェースを介し転送するとともに、カウント値をクリア後再度計測を開始する。計測インターバルは24時間で、計測時間22時間とし、残り1時間で転送等の処理を行う。収録したカウント値はそれまでの合計カウント値とともにREXASギヤー(ファイル共有ネットワークシステム)を介し、シリコンディスクに一旦収納する。
(4)短期計測ではAD変換器で各チャンネルの信号を20msサンプリングで収録しながらデータをコンピュータに転送する。転送したデータの高速データ(20ms)5chはそのまま、低速データ(54ch+船速1ch+方位1ch+風向・風速2ch)は1/10に間引きし収録コンピュータのRAM上に各々収納する。計測インターバルは4時間で、30分間のデータを収録する。これらのデータは収録開始前に取得した船舶計器情報(計測No.、計測日時(JST)、本船位置)とともに、REXASギヤーを介しシリコンディスクに収納、この時併せて縦応力データは各成分応力(縦/横/振り)へ変換しシリコンディスクに収納する。
(5)シリコンディスクに収納したデータはREXASギヤーを介し解析用コンピュータに取り込み、各種解析処理(一次元レインフロー、ゼロアップクロス法)を行う。解析処理結果は再びREXASギヤーを介しシリコンディスクに収納する。
(6)1日の短期計測データ(4時間毎6回分の収録データ、解析データ)と長期計測データは、コンピュータを介し8?MTに一括で保存する。
(7)8mmMTに格納したデータは1日単位で解析用コンピュータを介しシリコンディスクに呼び出し、解析用コンピュータによるデータの確認が可能とする。
(8)World-wide航路船であるShip Bへの対応を考え、ハード的には最長120日までの無人計測を可能とする。
船上に配置される計測・解析システムの構成を図2.1.1に示す。

 

2.2 実船試験実施計画(Ship A)

計測点は合計64chであり、全体の計測点配置を図2.2.1に示す。以下に各計測項目に対する留意点を述べる。
(1)船体加速度計測
加速度計は人の交通による損傷及び風雨の影響を避けるため、いずれも上甲板裏又は船首楼甲板裏に設けることとした。
(2)船体ロール・ピッチ計測
船体ロール・ピッチ計は、居住区内上甲板左舷の計測室に設けることとし、計測室床面にボルトにて固定した。

 

 

 

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