

図3.5.3船底桁の座届・塑性崩壊挙動
(9) 項目(8)の座屈・塑性崩壊挙動は、有孔ウェブの場合にも基本的には同じである。(図3.5.2,3.5.3)
(10) 現存船の船底桁に対して座屈・塑性崩壊解析を実施した結果によると、設計応力値のもとでウェブに座届が発生している場合もある。しかしながら、強度的には上記のように降伏強度近くまでの耐荷力を有しており、座屈発生に起因する問題は生じていないものと推測される。
(11) 繰り返し座屈たわみが生ずる防撓板においては、幅方向(荷重と垂直な方向)の引張曲げ応力が最もおおきくなる。パネルと防撓材との隅肉溶接部近傍に疲労亀裂が発生する確率が最も高い。しかし、この曲げ応力が弾性である限り、疲労亀裂は発生しないことが実験によって確認された。
3.6 変動荷重による構造応答の検討
3種類のばら積貨物船について2.6節で述べた方法により応力の応答関数を簡易的に推定した。Handy Sizeのばら積み貨物船に対して、この応力値と詳細計算との比較を行なったところ、推定された応力の応答関数は、無次元化された有効波長で整理すると、船種が異なってもほとんど同じ形になることが判明した。なお、この応力の応答関数は、船の大きさによらず、無次元化された有効波長が4〜5付近でピークを持つことがわかった。また、Handy Sizeの結果より、推
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