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H、At及びγは、式の説明内に記したように、調査、分析から求めた定数及び算出式の値である。つぎに、影響係数κ1〜κnは、溶接時間に影響を与える各種の因子の度合いを評価する係数である。影響因子の中には、設計の段階で判定できないものもあり、どれを採用し、また、いくらに設定するかは、前述の調査結果と次節以降に示した実績値との対比から決定した。最終的に5つの影響因子のみを考慮することになり、それらの値を表2.4.2に示す。

 

表2.4.2 溶接工数影響因子の係数

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2.4.5 算出式のブロックヘの適用例
前節に示した算出式を用いて計算した溶接工数と実際にかかった時間との対比を行った。工数の算出は、各溶接ごとに行い、それらを船殻ブロック単位で集計した。対比は、委員各社の工場で製作された船体中央部及び船首部の船殻ブロックを対象とし、実績工数がすでに求められている28個のブロックについて実施した。なお、大組(及び中組)ステージと小組ステージの内訳が判っている一部ブロックについては、その比較も行っている。これらの結果をまとめて図2.4.5に示す。

 

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図2.4.5 溶接工数計算値と実績値の比較

 

この結果をみると、計算値の方が全体的に小さめに算定される傾向にあり、この傾向は大組ステージの結果に対して、より顕著である。また、本算出式には平行ブロックに対する係数、曲がりブロックの係数などの全体を調整する係数が

 

 

 

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