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表2.3.1 感度解析で得られた設計要求への対応策

2.3.5 点検区画と点検設備
ばら積貨物船の保守点検にあたり、注意すべき対象区画と検査内容、および点検設備について要求される用件をまとめ、合理的構造設計の一つとして、構造を利用した点検設備についてその現状を調査し評価を行った。

2.4 溶接作業の作業性に関する調査

2.4.1 はじめに
節労を考慮して構造設計を行おうとするとき、必要となるのは工作作業量の精度の良い把握である。しかし、作業量の算定は管理、工作部門で行われることが多く、構造設計者が利用可能で、比較的簡便な方法は未だ確立されていないようである。そこで、工作作業の多くを占める溶接作業を取り上げ、溶接方法、溶接姿勢、作業環境等が溶接作業時間に及ぼす影響を調査し、その結果を基に、これらのいくつかをパラメータとする溶接工数算出式を提案することを試みた。
2.4.2 調査の方法
調査は、(1)実際の溶接現場での環境、姿勢などが溶接作業性に与える影響を調べる調査、(2)溶接の種類、脚長など溶接本来の効率を調べる調査の2種類について実施した。(1)の調査はアンケート形式で、以下の項目について、溶接現場て直に作業者から聞き取る方法によった。また、このとき、実作業中の様子を観察するための写真撮影も行った。
(A)作業環境(温度、湿度、ほこり、換気、照明、騒音、作業場所、天候)
(B)作業特性(肉体的負荷、注意力、実溶接時間、ストレス、正確さ、溶接スピード)
(C)溶接種類
(D)溶接姿勢
(E)溶接継手
(F)溶接工程
(G)材質
(H)板厚
(I)脚長
調査(2)は、以下の項目のすべて組み合わせについて、そのときの溶接効率を、CO2半自動溶接による脚長8mmの下向き隅肉溶接を1.00としたときの割合で調べるものである。本調査もアンケート形式で委員各社の溶接管理者からの聴取

 

 

 

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