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中心線縦桁は両端を直前直後の特設肋板で固定され、中央に集中荷重lsPを受ける梁として計算する。設計水圧Pは特設肋板と同じである。
P=0.0344L−0.0185(kgf/cm2
したがって、中心線縦桁の断面係数Zは、次の算式による。

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(6)船底側桁
中心線縦桁と船側との距離が広い場合には、2mを超えない範囲に船底側桁を設けること名標準とする。
縦構造方式の船底側桁は、特設肋板の倒れ止めとしての機能を待つものであるが、船底側布を設ければ当然応力が入ることになるので、設計上は船底側桁の支える幅に加わる水圧を分布荷重として、特設肋板で固定された梁として計算し、設計水圧Pは中心線縦桁と同じとする。したがって、要求される断面係数Zは

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(7)その他
梁柱の下部その他必要な個所には肘板を設け、特設肋板又は縦通肋骨に固着する。
船尾倉内の構造は、プロペラの回転による変動水圧に耐える構造とする。
(8)船底構造の補強
冬期の南方鮪漁業のように、強風の時期に航海期間が長く、したがって、あらかじめ荒天を避けて運航計画を立てることが困難であり、しかも帰航時の針路が強い向い風となる可能性が大きいとき、強いスラミングの発生を予想しなければならない。
強いスラミングの発生は、一般にコースの変更、速力の変更によって波との出会周期を変えて避けられる性質のものであるが、波の条件によっては微速に落して波に立てているだけでも6g程度のスラミングの可能性があるし、帰港に当たっては入港期日の関係からやむなく悪条件に出会う可能性もある。また、漁船は一般に船橋や居住区が後部に集中しており、乗員に感じる以上に前部の衝撃が大きくなっていることもある。
6.2.2に述べた鰹鮪漁船の場合、軽いことを生かして凌波性の限界までの航海を行うことを

 

 

 

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