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表5.41 舵軸管を支持する桁板

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5.3,6 機関台構造
主機関台はまず機関の重量を支えることが第1である。波浪中を航行する高速艇にあっては、波浪による衝撃加速度を受けるので見掛け上の重量は何倍かに相当する。外洋レースの初期にはこの加速度分を忘れて損傷した例が多い。次いで機関に付属する推力受けによってプロペラの発生した推力を受け、これを船体に伝達しなければならない。このキーになるのが機関の据付ボルトである。最後に機関の不平衡力により発生する振動に耐えなければならない。今日の高速機関はバランスがよくとれていて昔のような振動の大きいものはなくなったが、排水量の1割以上にも椙当する重量を持つ機関の振動は機関台を介して船全体を振動させ、止めることはできない。これは陸上に据付けた機関との根本的な相違である。
このような外力の伝達機構を計算によって解明するのは船体構造との関連が複雑で困難である。簡単で確実な方法として、まず頂板の厚さと幅とを機関据付ボルト強度と同等以上に定める。
次にそれを支える桁板及び直交する肘板を頂板とのバランスによって定める方法である。
機関台の形式は2種類あり、一つは船底側桁の一部を高くして頂板を支え、肘板又は部分的に高くした肋板と結合するもの、もう一つは桁板と肋板とで形成された船底構造上に、機関据付脚部だけの各独立した台を据付けるもので、車輌用機関と同様にシリンダーブロックに取り付けた4個(又は6個)の据付脚を支える時に使われる。
(1)主機関台頂板の厚さ
主機関据付ボルトと頂板とを比較し、ボルトより頂板の方が強いという条件を求める。次の4通りの破壊様式があるので、それぞれに対応する条件を検討する。

 

 

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