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5.1.4 断面係数及びスパン
(1)断面係数
板に取付けられる骨部材は、板厚の40倍又はその部材の心距のうち、小さい方の幅を持つ板がその骨部材と一体となって働くものとして設計する。
板の有効幅については板厚の20倍が適当であるなど種々の実験結果があるが、骨部材と板厚とのバランス、負荷の程度等の条件によって必ずしも一定ではない。アルミニウム合金高速艇船体開発経過において、一般に板厚の40倍を使って解析してきたのでRR11基準(案)では板厚の40倍と心距とのうち小さい方を採ることにしている。なお、暫定基準では心距を採っている。
(2)部材のスパン
部材のスパンは、その部材が有効な肘板で固着されているときは、肘板の長さの中央から測るものとする。
高速艇の場合、主要な大型骨部材は肘板を用いず、部材深さを変えて端末を固着しているものが多い。このような場合は、厳密には部材の各位置における曲げモーメントを求め、それぞれの部位の部材深さを決めるべきである。
基準では端末における寸法のみを与えているが、基準の考え方の基本にかえって荷重条件を求め、曲げ応力の分布を計算して合理的な設計をしなければならない。RR11基準(案)には部材寸法算式の根拠を記した解説が付属しているので、これを参考とする。

5.2 材料及び外力

5.2.1 使用材料
外板及び暴露甲板には5000系合金を使用する。6000系合金は内部構造部材及び上部構造物に使用することができる。
5000系合金の加工硬化材を使用するときは、H32(1/4硬質)材を使用するのが普通である。H34(1/2硬質)対あるいはそれ以上の硬質材は曲面加工の困難性と、伸びの少ないことで外板材料としては不適当と思われている。また、アルミニウム合金はヤング率が低いことから、むやみに部材寸法を薄くすることができず、工作上、最小板厚が制限されるなどの実際面から、冷間加工率の高い材料が要求されないこともある。
骨付広幅押出形材の利用について、押出性の良い6000系合金の使用によって肉厚の薄いものが可能となり、上部構造等に利用して、重量軽減と共に工数削減に効果をあげることができる。
昭和33年完成の「魚雷艇7号」型には、1/4硬質の外板、甲板と組合せて縦通肋骨に6000系合金押出形材を使用したが、腐食等の問題を起こしていない。
我が国のアルミニウム合金船は昭和28年、5083(当時英国規格NP5/6)が生産されるようになって発達したものであり、5083は、魚雷艇使用材料として強度上の要求からも、耐食性に関する要求からも要求が厳密であり、Mg量を応力腐食に対し安全な量におさえながら強度の要求を満

 

 

 

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