7ガンネルの描き方
この方法はチャインの場合と全く同じ要領で行えば良く、継ぎ材を打つ場合、肋骨を正規の位置に置くための実長定規と手板(各肋骨における断面形状を実寸で描いた板)を現場に出せば良い。
8キール
キールは通常肋骨断面の根部形状を手板に移しとり、断面形状を描き入れ、長さ定規に各肋骨の位置をマークして現場に出せば良い。
長さ定規は側面図のキール上面に合わせて各肋骨の位置をマークしたもので良い。
9外板の展開
木製おす型は、丸型船型ではキールからガンネルまで通しの、ハードチャイン船型ではキールからチャインまでとチャインからガンネルまでとに分割した斜二重張外板とするが、これを経済的に材料取りするため、木製めす型の場合は、定反物から材料取りした化粧合板のバット位置をフレーム上に、シームを目板上で突合わせるためのフレーム配置、目板配置を決定するために外板展開が必要であるいずれも外板そのものは現場合わせで型紙を作り仕上げるので、あまり面倒な展開法を用いる必要はない。丸型船のおす型で縦一重張外板は、外板の実長と各部のガース長さの変化を求めれば良い。
外板は元来非可展面である。木製めす型では可展面として合板を使って作成するのであるから、いわば海老継ぎをした内面をパテ仕上げで目立たなくするわけで、合板継手の配置には苦心を要する。それでも鉋仕上げの困難なめす型には化粧合板張りは止むを得ない方法である。
ビルジサークル部を除いた船側外板、船底外板の展開には、「眞金(直角)送り法」「たすき(対角線)送り法」などが使用されるが、ここではハードチャイン船型の眞金送り法について述べる。丸型船型では船側、船底それぞれのアール止り線をチャインラインの代りに使用する。
ビルジサークル部は第二編「6.1.2 マカネ法」などあるいはチャイン材の展開と同様の方法で展開できる。
適当なフレームを選んで基準フレームとし、前後に振分けて展開する。
まず外板上縁線、下縁線の実長定規(1)、(1´)を作る求め方はチャインの項で述べた方法による。
次に基準フレームの上縁と下縁を結ぶ直線を引いて基準線とし、展開範囲端においても基点がフレーム上をはずれない位置に基点を選んで基準線に直交する線を引き、次のフレームとの交点を基点としてさらに直角に送る。これを順次くりかえして各フレームの基点を求める。
各フレームの基点から上縁、下縁までのガース長さを記入したガース定規(図3.11[2])を作る。
この実長定規(1)、(1´)とガース定規を使って床面に展開する。
まず基準フレームの外板巾に等しい直線を打ち、基準線とする。ガース定規で基点及び上下縁の基点をマークし、実長定規をそれぞれ上縁、下縁の位置に止める図において基準フレームはFr2の基点から基準線に直角に引出し、ガース定規及び実長定規を使いFr1 1/2の基点が直角
前ページ 目次へ 次ページ
|
|