前章までの板材の曲面展開では、面外曲げであり、近似展開であることもあって、板厚中性軸は、さほど問題としなかった。だがこの形材の面内曲げでは、中性軸は曲げ展開の主要な条件となる再度「4中性軸の位置」の章を振返っておこう。
図2.8.3に、そのイメージを示す。
?@曲げには、二とおりがある。
正反り:肋骨のとき外板凹面に取付く。
逆反り:正の逆で、外板凸面に取付く。
?A正反りと逆反りとで中性軸(N.A.)の位置は異なる。
?Bまた曲げ加工法(プレス曲げと焼曲げ)により、N.A.の位置は異なる。
その位置は図2.4.10の説明で実践的に求められるが、プレス面内曲げの場合は一般的に図28.4の式で近似できる。
一つの部材に、反りの正/逆や、プレス曲げと焼曲げが混在するときは、それぞれの支配条件の範囲でN.A.位置を定める。
図28.5にN.A.の働きを示す。
?Cすべての長さ方向の寸法は、N.A.上に、N.A.に垂直に求める。
?D逆直線の「高さ」位置を目盛る「長さ」方向の割込み位置(Pitch)も同様にN.A.上に設け、N.A.に垂直に「高さ」を与える線を立てる。
?E逆直線外の位置は、Flange位置(FLと図示)とその反対のWeb端縁で与えるが、これらの点もN.A.上の垂足で示される。
図2.8.3
図2.8.5
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