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6.2.3 近似測地線展開
基線展開法の基線が、基線を立てた外板の中央部分では正面でも展開面でも直線であるのはよいとしても、それをそのまま両端にまで延長するのは、かなり無理がある。
この無理を補正できないか。
曲面幾何学に測地線(Geodesic)という用語があり、2地点間の曲面上の最短距離を通る線を意味するであれば、曲面を展開すると、測地線は2点間を結ぶ直線になるはずである。

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図2.6.32

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この理屈を基線展開の補正に利用しよう。
図2.6.33の上図は5本Frの外板正面であり、これに基線が掛けられている。
さて基準Frを含む中央3Fr間は、これでよしとして、そのまま中間の図のように取出しておく。
次には、この外板を基準Fr位置で左右に分割すると、それぞれが3Frを持つ外板となる。そこでそれぞれの中央Frを基準として、かつ最初の基線位置の点を通るように、新しいマカネの基線を立てる。この左右分割した外板では、この新基線での展開は、旧基線の展開より正しい。そこで旧基準Fr上での新旧基線のシフト量(S又はS’)を新基

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図2.6.33

 

 

 

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