
図2.5.7に示すこの斜交GIRをテーパーオフして消す構造では「空間の直観」(図21.1)で見たように、FL折れ角は直角ではなく、窄み度となる。
このようにKL(折れ)のある部材の展開は、折れ角に小さな柱面があることになるが、実際にはこれを簡略化している。


図2.5.7

図2.5.8
ここで:
T〜KL距離=(T〜T間N.A.円弧)÷2
となるN.A.軸位置をxとおけば
x=(8/π)−2=0.55
であり、板厚芯に近い。
板厚t=9mmで、真のN.A.位置を0.35とすれば、その誤差は2mmであり、無視できる量である。
この理由を、一般のKL折部材に拡大し、「KLは内折面で展開する」ことにする

図2.5.9
だがKL端に突出した角があるわけはないから図2.5.9に示すように、丸める必要がある「丸め」は曲げR止り下間で行う。TとKLとの距離は、折れ角が直角として、内折れ西縁が取合い面に当たるとき2t、外折れ面が当るのなら3t。t=9mmなら、18、27mであり、丸めは厳密を要しない。この丸めを取過ぎるくらいがよい。取付け時「当たって」火を入れれば、そう細かくは丸められないから、いずれギャップになる初めから「開き気味」にしておく方が得策である。

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