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6.2 シンプソン法則による排水量等の計算

シンプソン第1法則を使うのに都合がよいように、あらかじめ断面の位置及び数を定めておく必要がある。横截面は、船の長さを10等分し、更に両端付近を2等分(場合によっては、その両増を更に2等分する)した位置に、また、ウォーター・ラインは船体ビルヂ部から型喫水又は計画満載喫水線の上方までを側数等分した位置に設ける。
計算は、その精度上または便宜上、船体主部と付加物に分けて行われる。付加物とは、外板部、船体ビルヂ部以下の下方部、船尾部、船首部、ポッシング等で、これらはその形状がそれぞれ特殊であり、船体主部のように単純にシンプソン第1法則を適用して計算すれば誤差が大きくなるので、主部とは分離し、別側にそれぞれの計算に適合する方法で計算し、後から主部に加えられる。
(1)排水谷積
排水容積▽を求めるには、各横截面における横截面積を図1.7における縦座標として計算する方法がある。すなわち、
▽=∫(横截面積)・dx(6.1)
なる計算方法と、各水線における水線画積を下図のようにを喫水方向に積分する方法、すなわち
▽=∫(水線面積)・dz(6.2)
として計算する方法の2種類がある。

054-1.gif

いずれの方法でも、シンプソン第1法則を用い計算することができる。両方の方法で排水容積を計算し、両者の結果を合致するかどうかチェックすることができる。これをクロス・チェック・メソッド(Cross check method)という。

 

 

 

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