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なわち、排水量は排水体積に水の単位体積当らの重量(比重量ともいう)を掛ければ求められる。
清水の比重量は1t/?uで、海水の比重量は場所によって異なるが、一般に1.025t/m3を用いる。

1.2 肥せき係数

船の長さ、幅、喫水は同じであっても、水面下の形状はいろいろで、太っていたり、また、やせていたりしている。従って、比較の目安があると大変便利である。このように、比較の尺度として肥せき係数(Coefficient of fullness)があって、船を設計する上で広く用いられる。肥せき係数には次の種類がある。
(1)方形係数(Block coefficient)、CB
この係数は、船体の水線下の容積のやせている度合を示すもので、船の排水容積と、これと長さ、幅、噴水の等しい直方体の容積との比で表わされ、次式で定義される。(図1.2参照)

006-1.gif

ここで、
▽:排水容積(m3)、
L:船の長さ(m)、普通垂線間長さ(Lpp)が用いられるが、満載喫水線上の長さ(LWL)を採ることもある。
B:船の幅(m)、
d:喫水(m)
CBの値の小さい船をやせ型船、CBの大きい船を肥大船と言う。CBの概略値は、貨物船では0.62〜0.84、旅客船では0.50〜0.60、漁船では0.55〜0.75の値が採られている。
図1-2

006-2.gif

 

 

 

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