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(1) 横式構造
第3.2図(a)に示すように横式構造は、
?@船側外板に船側肋骨を設ける。但し、長大な船倉内、機関室には4〜8肋骨毎に特設肋骨(深さが普通肋骨の約2位以上)を配し、特設梁、実体助板と結合する。
?A甲板に肋骨の位置ごとに甲板梁を設ける。特設肋骨の位置には特設梁を設ける。
?B単底には肋骨の位置ごとに助板を設ける。二重底には約3.5mを超えない心距で肋骨の位置に実体助板を設ける。中間の肋骨の位置には組立助板(外板付の形鋼を正助板、内底板付の形鋼を副助板)を設け、中心線桁板および縁板に肘板で、肘板間は形鋼支柱で正・副助材を連結する。(第1.10図参照)
?C中央部O.5L間では、中心線桁板と縁板の間に、間隔がそれぞれ4.6mを超えないように側桁板を設け、各組立助板の個所で形鋼支柱を設けなければならない。
?D甲板下縦桁、船側縦通桁、中心線内竜骨または中心線桁板が縦強度に寄与し、外板、内底板、甲板等の板類が縦強度の中心部材となる。横強度は梁、肋骨、助板または助材が付属する板類とともに効くことになる。
横式構造は、ブロック建造のとき小形の縦通材の継手が少ないので、船台上の作業が楽である。漁船の魚艙や機関室下部の小客量のタンクなどのように水密の助板を多数必要とする場合は、横式構造が有利である。小型船の船側構造には横式構造が有利である。
(2)縦式構造
第3.2図(b)に示すように縦式構造は、
?@船側外板は船側縦肋骨を設け、実体助板の設けられている位置と合わせ、4.8mを超えない間隔で特設肋骨を設け、外板と縦肋骨を支持する。
?A甲板には縦通梁を設け、特設梁で支持する。その位置はなるべく二重底の実体助板の位置と合わせ、実体助板一特性肋骨一特設梁で一連の構造を構成するようにする。
?B二重底内は船底外板に船底縦肋骨、内底板に内底縦肋骨を設け、約3.5mを超えない心距で実体助板を設ける。
?C中心線桁板には助板間に、ほぼ1.75mを超えない心距でこれに隣接する船底縦肋骨に達する肘板を設け、桁板、外板及び船底縦肋骨に固着させなければならない。ただし、肘板の心距が1.25mを超える場合は、中心線桁板には防撓材を設けて補強する。
縦式構造は、船殼重量が軽く(材料軽減)、超大型船とは長大な船船艙を有する船には縦強度の点で有利である。船底部の凹損対策には縦式構造の方が有利である。また、甲板の有効面積が大きくとれないときには、甲板梁を縦式構造とすると有利である。
(3)混合構造
 
 
 

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