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(c)ケーブルは、原則として防熱内部に埋め込んではならない。

(d)ケーブルは防熱を貫通する場合にはこれと直角に布設し、両端を密封した管に納めなければならない。

(e)ケーブルは天井、側面壁又は風路の表面から離して布設するものとし、導板ハンガー又はクリート(樫木)で支持する。ただし、がい装に防食層を施したケーブルを使用する場合にはこれらの表面に直接布設することができる。


(2.16)ケーブルの機械的保護

機械的損傷を受ける恐れのある場合には、ケーブルは、山形鋼、金属覆、金属管等で保護をする。また、これらの覆は防食処理したものとする。


(2.17)金属管布設

(a)管の内部断面積は、管内に布設するケーブルの総断面積の25%(2.5倍)より小であってはならない。

(b)水平に配置する管には適当な排水孔を設けること。

(c)管の全長が長い場合には、必要に応じて伸縮継手(エキスパッション)を設けること。


(3)電線の切断

電線は線種別にドラムに巻かれてメーカーより納入されるため、これを切断要求電線表(設計編表2.13参照)により所要の長さに切断する。切断長を計測する方法は、電線を伸ばして巻尺で測る方法や電線検尺巻取装置を使用する方法等があり、細い電線は電工ナイフ、太い電線は油圧カッターなどを用いて切断する。切断した電線は輪にするかドラムに巻かれるが、電線検尺巻取装置使用の場合は、検尺、切断、巻取が同時に行われるので能率的である。

切断した電線には、電線の整理や仕分け作業を容易にするために回路符号、線種、搭載区画名等のラベルを電線の両端に取付け、切断端は電線の絶縁劣化防止と安全を考慮してビニールテープ等でテーピングしておくこと。

長い電線は、例えば機関室から居住区に至る電線では、各々の必要長さを区別する中間マークを付けると電線布設時に便利である。最近では、各造船所では電線発注メーカーに切断、ラベル付け、仕分けもまかせ必要時期に電線を入手する傾向にある。


(4)電線の仕分け

切断した電線は布設する時作業がスムースにできるように仕分けされる。その中で大きく分けると、時期的な要素と、場所的な要素があり、時期的な要素では、最適時期に必要な電線を





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