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電気艤装工作編


第1章 電気艤装


1.1 一般

船舶の艤装は、船体艤装、機関艤装、電気艤装に区分され、一般に電気艤装工事を電装工事と言う。

電装工事は船内に、動力、照明、通信、航海、無線、自動化装置等の機器を取付け、これらの機能が正確に発揮できるように、機器相互間の金物取付、電線布設、機器取付(接地)、電線導入線端処理結線工事及び機器調整作動試験を行うことを言う。

(1)電気艤装の流れ電装工事の現場作業は、ユニット艤装、ブロック艤装の段階から始まるが、その前に図面及び他部日程表等の資料を元にして、電装工事の計画を立てる。したがって電装工事の出発点は、図面入手から始まる。その流れを表わすと図1.1のようになる。

(2)電装工事のステージの名称電装工事の艤装方式としては、大別して、船殻ブロックが搭載される前に電装工事の一部を先行させて行う地上艤装と、ブロック搭載後に行う船内艤装(区画艤装)がある。地上艤装には、地上で装置の一部を適当な大きさに組立てるユニット艤装、船殻ブロックに艤装品の一部を取付けるブロック艤装、複数のブロックを合体させたのちの大組ブロック艤装がある。これらの艤装法は、工期の短縮、工程の平準化、工事の軽減等を目的として行われ、また作業の安全と環境の改善にも役立つので、電装工事では大幅に取り込んでいる。

(1.1)ユニット艤装

複数個の結合されるべき機器及び艤装品の組立工事を船内で行わず、あらかじめ組立てされた状態で搭載できるよう、地上又は屋内で艤装することである。このユニット化された補機類を1セットとして搭載することにより、現場工事の能率向上を図ることができる。このユニット化が大きくなるほど、工数、工期、品質、安全など管理面で効果が大きくなる。

ただし、設備に見合った計画で実施する必要がある。

ユニット磯装例

(a)発電機

適当な場所に接続箱を設け、原動機側の排気温度、冷却水、油圧等センサー類の電装品





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