肉庫には、肉を吊下げる設備が必要であり、その他の室には棚が必要である。冷却装置は、一般に冷却侵から冷却管を導き、室内の保冷温度に応じて、天井・壁面にグリッド管を配置する方法を用いる。野菜庫には、最近は冷却管を用いず送風機を備えたコールドディフューザーによるものが多い。
15.3 冷蔵貨物倉
15.3.1 一般
冷却を必要とする貨物を輸送する目的で設けるもので、糧食用冷蔵庫とは別の計画に基づいて設計するものである。
冷却を必要とする貨物は多稻多様であり、その性質を考慮して、商品価値を低下させないようにしなければならない。
肉、魚などの輸送のためには、相当低温に冷却する装置が必要である。新鮮な果物、野菜等の輸送には温度と湿度が適当でなければならない。
一般に適切な制御が必要であり、湿度は80%〜90%を保持しなければならない。
これら貨物用の貨物倉の冷却方法には、一般に冷却管方式のものと、冷却空気の循現方式のものとがある。
15.3.2 貨物の冷蔵温度
貨物の種類によってその冷蔵温度は異なるので、それぞれの状態に遺した温度を保持しなければならない。
15.4 冷凍機と冷媒
15.4.1 冷凍機
冷凍棚は、冷媒を用いて圧縮、凝縮、膨張の3段階の作用を繰返し行い、その膨張の際に冷蔵庫内の熱を吸収するものである。
冷凍概の方式には、間接式と直接式の2種類がある。間接式は、蒸発器内で濃塩水(ブライン)を冷却し、この濃塩水冷却管を通しボンブで循環させる方法である。蒸発器内で濃塩水から熱をとって気体となった冷媒は、液化圧力以上に圧縮されて凝精器内で液化する。液化した高圧の冷媒を膨張弁で減圧させて蒸発器内の管へ送る。ここで濃塩水から気化潜熱を奪って冷却する。