(2)天窓
天窓は、極めて効果的な通風兼採光装置であって、サロン、食堂、調理室等に設けられる。天窓の開閉は、直接手で行うか、チェンスピンドル装置などによって行う。
機関室頂部には、大型の天窓を設けてある。この天窓は非常の場合、外部から閉鎖できる構造であり、天窓全体がボルト締めになっている。
14. 3.2 通風筒
通風筒は、船室等居住区、船倉、一般倉庫その他に用いられている。
通風筒の種類は、次のとおりである。
(1)マッシュルーム通風筒
(2)グースネック通風筒
(3)カウルヘッド通風筒
(4)壁付通風筒
(5)トレード式通風筒
(6)その他
(1)マッシュルーム通風筒(キノコ型、Mashroom ventilator)(JIS F 2407参照)
一般に諸室、便所、調理室、倉庫、船倉等の上部に取付けられる排気用のものである。この通風筒の特長は、一般に高さが低く、室内から頭部を回転して自由に開閉できるので風量調節、防水に役立つことができる。
また、頭部にガラスをはめて明かり取りにも兼用できる。
一般に波の害がない場所に用いられるが、現在では船倉用として、ツインマスト(デリックポスト)等の上部に取付けて、機動通風の吸排気口として用いるものが多い。
この場合、火災の場合を考えて、閉鎖装置を設けなければならない。デリックポストが不甲板を貫いて船底に達するときは、甲板間の換気用として、ポストの一部を開口して金網を張って通風を行っている。