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(乾球の温度十湿球の温度)×0.72+40.6=指数

指数70以上でもやや不快を感じ、75以上になると半数の人々が不快感を訴える。

現在我が国でもこの式を用いて報じられている。

一般に冷房は、外気と室内の温度差を5℃以内にしないと返って不快である。

また、冬季暖房時の室温標準として、居住区、事務室、食堂等を20℃、通路18℃、作業室15℃、操舵室10℃と定めたものもある。



14.1.3 換気


通風ということは、いいかえれば換気であって、空気が入れば出ることが必要であるから、この調整のために古くから用いられている自然通風だけでは不十分で、機動通風を行うことが多くなった。特に居住区に対しては、通風だけでなく暖冷房を兼ねて考えなくてはならない。

換気は、新鮮な空気を十分供給するばかりでなく、悪臭、悪ガス、ごみ等も排出し、かつ適当な温度と湿度を保持するようにしなければならない。

このためには、各区画に容積に対して必要な空気量を定め、毎時の必要な換気回数から送風機の力量を計画しなければならない。



14.1.4 空気の流動


ここには区画内(室内)における空気の流れについて示すこととし、通風管内の空気の流れについては後の項に述べる。

空気の流れは、その室の空気の給気口・排気口の位置、室内の器物の形状・配置、空気の速度・圧力・方向等種々の条件によって様々に変化する。

(1)給気口・排気口の相互位置

一般には床近くに排気口を取付け、側壁上部又は天井に給気口を取付けるのがよい。少人数の室に適する。

また、床近くの側壁から入れて、天井近くで排気するのは、食堂や喫煙室など汚れた空気が上方に上がる室に適する。


(2)空気の速度・方向

一般に空気は、人の顔に向って来るのが、反対より快適である。その速度は大体 0.5〜1.0m/sec位が適当である。

給気口から送られた空気が室内を流れて、排気口に吸い込まれるまでの間、適当に分散して滞留した部分が少ないように動くことが望ましい。





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